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本格的な環境保護の時代到来

船舶機器業界の立場として、環境保護の諸問題に触れます。雑誌ニュースなどで定期的に飛び込んで来るのは「海洋環境問題」です。第一に、舶用エンジンのNox 3次規制の問題からお話しします。Nox 3次規制とは、エンジンから排出される廃棄ガス中の窒素酸化物と硫黄酸化物についての規制です。燃料効率の改善などはエンジンメーカーが取り組んでいる問題であり、大変に大掛かりな取り組みが必要であり、技術的なことは既に着々とクリアーされてきています。この規制は2016年1月からルール化されます。また、エンジンの周辺機器装置にあっても、例えば燃料ポンプの低硫黄対応(低年度)の対策が急ピッチで進んでいます。

第二にはバラスト水問題です。これは、船舶復原性を有するバラスト水に含まれる物質及び沈殿物の排出による環境などへの被害を防止するための世界基準のIMOルールです。バラスト処理装置は既存船そして、新造船に搭載が義務付けされています。

さて第三のテーマですが、当社の主力製品の一つのVGPです。船舶の喫水線以下の機器に使用される潤滑油及びグリースに対して、生物分解性及び低毒性(米国環境保護庁VGP(EAL)のルール化です。これは2013年12月19日からのの使用が義務化となり、米国沿岸3マイルに適応されます。それにより海洋汚染防止策の第一弾といえます。上記三つの他にも多くの海洋環境保護のルールが進んでいます。


海洋環境汚染防止装置の徹底化

環境と船舶について知る限りの範囲で申し上げますと、寄港国取締制度(PSC)の下での検査がここ数年来徹底されるようになってきております。PSCと多いに関わる海洋環境汚染防止装置の根拠となる現行法に寄る制約条件として、MARPOL73/78の条件に付属するいくつかのANNEXがあり、その傘下のルールでIMO勧告のMEPC26により海洋環境汚染に対する許容基準が定められています

世界各国に共通する認定機関としてはヨーロッパではMED、日本ではClass JG、米国でUSCGのルールがあり、これらの認定機関の認証がないと、あるいは欠陥があると船舶入港できないことになっています。


海洋環境対応製品を重視

弊社の主力取引先である大晃機械工業株式会社(本社山口県)は、汚水処理装置油水分離機 の業界トップメーカーで、いずれの製品もIMO(国際海事機関)に承認されています。上記のPSCと大いに関連づけられる装置といえます。

又、スタンチューブシールのトラブルによる潤滑油の漏油は海洋環境汚染の一因です。シールトラブルによる海洋環境汚染を最小限に減少させる ビッカーズ オイル はLR(Lloyd's Register)、ABS(American Bureau of Shipping)、DNV(Det NorskeVeritas)、およびClass NK(日本海事協会)の承認を受けております。弊社は日本総代理店として英国ビッカーズ社よりこれらの潤滑油を輸入販売しております。海洋環境対応型で海水に融合しやすい製品仕様である植物油系 Bio-68タイプ は、海洋汚染問題と切り離せない製品です。


ダイエイは次の時代の要求に応えていきます。

これからの当社にとって最大の「仕事」は海洋に対応するさらなる製品の発掘です。日本の造船の歴史は、幕末の政治家小栗上野介が横須賀に造船所を建設したことから始まったと伝えられています。このことが、明治以降の近代日本の構築に計り知れない貢献をしたことは想像に難くありません。今や世界の主要造船国である日本はこれからも発展し続けるでしょうが、歴史が示すように企業がその時代、次の時代の要求を知り、それを具体的に実行していくことが、この業界に生き残るための資格になると考えています。

2015年8月
株式会社 ダイエイ
代表取締役社長 北垣隆夫

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